炭水化物や糖質オフなどに続き、「グルテンフリー」の食生活が注目を集めています。疲れやすく重かった体が軽くなった、落ちにくかった余分な脂肪がするする落ちて体調が良くなったという人が続出しているというのです。そこで、ここでは、いまさら聞けないグルテンフリーの基礎知識や効果的に取り入れるポイントについてご紹介いたします。
グルテンフリーでボディラインも心もスッキリする6つのポイント
ポイント1:いまさら聞けない「グルテン」の基礎知識をおさらいしましょう
グルテンフリーの食生活がダイエットに効果的だということは、数年前から女性誌などに掲載されていました。
俄然世の中の注目を集めたのは、プロテニスのトッププレイヤー、ジョコビッチ選手の食事プログラムでした。
ジョコビッチ選手はグルテンフリーの食生活に変えたところ、劇的にテニスの成績がアップし、世界ランキング1位に輝きました。
しかも、グルテンフリーの食生活を取り入れてわずか1週間で様々な効果を実感したのだそうです。
グルテンとは
主に小麦粉に含まれるタンパク質のひとつです。小麦粉のタンパク質は全体の6~15%、さらにそのうち85%がグリアジンとグルテニンというタンパク質で占められています。
小麦粉に水を加えてよくこねると、グリアジンとグルテニンが絡み合ってグルテンが出来上がります。
グルテンは、パンの美味しさのもとになっています
弾力はないが伸びやすいグリアジンと、弾力があるが伸びにくいグルテニンが結びついたグルテンによって、パンのモチモチ感やふわふわ感が生まれます。
ポイント2:グルテン過敏症にかかっているかも?
気になる症状をチェックしてみましょう。グルテンフリーの考えは、グルテンが原因と考えられるアレルギーや病気が増えていったことから注目され始めました。
グルテンを摂取することが原因と考えられる疾患
①セリアック病…本来なら自分の体を守るために働く自己免疫システムが、グルテンを摂取することで誤作動を起こし、自分の細胞を攻撃してしまう病気です。
グルテンを食べたあとに小腸の粘膜に炎症が起こり、栄養の吸収が妨げられることで様々な不調を引き起こします。
②グルテン過敏症…グルテンを食べると異常に反応してしまう免疫系の病気です。
③小麦アレルギー…小麦そのものにアレルギー反応がでるものです。
気づかないうちにグルテン過敏症にかかっていることも
セリアック病もグルテン過敏症も、遺伝的要素が大きく、日本人には少ない疾患です。
ただ、日本人は古来からお米を主食としてきましたが、食事が欧米化したのに伴い、急激に小麦粉を使った食品を多く食べるようになりました。
そのため、後天的にグルテン過敏症かそれに近い状態になっている場合もあるということです。
グルテン過敏症の主な症状
①慢性的に頭痛がある
②慢性的に下痢・便秘・膨満感など消化器官に不調がある
③関節が痛む
④腕の裏側などにポツポツと鳥肌のような湿疹ができる
⑤集中力が無い・続かない、疲れやすい
⑥理由もなく落ち込みやすい
こんな症状が続き、原因がわからない場合はグルテン過敏症を疑っても良さそうですね。
ポイント3:グルテンの入っている食品にはどんなものがあるのかみてみましょう
グルテンは、小麦や大麦に含まれている成分です。そのため、グルテンフリーが含まれている食品には多くの種類があります。
①パン、ケーキ類(小麦粉、大麦・ライ麦使用)
②ピザ生地
③パスタ、スパゲッティ
④コーンフレーク、シリアル
⑤シチューやカレー(ルウに麦製品を使用)
⑥ラーメン
⑦うどん
⑧そば(つなぎに小麦粉使用)
⑨たこ焼き・たこ焼き・お好み焼き・クレープ
⑩饅頭(和菓子、中華まん)
その他、ビール・発泡酒などのお酒、着色料や乳化剤などの食品添加物…私たちの周りの食品ほとんどにグルテンが入っていると言って過言ではありません。
ポイント4:初めてグルテンフリーに挑戦するなら、まずは2週間から
グルテンフリーについて知ると、最初は驚きますね。こんなにも多くの食品にグルテンが入っていること、そして、いずれも美味しくてやめられそうにないことに…。
どんな食事法でも、最も大敵なのは空腹感とストレスです。
そこで、まずは、2週間から始めましょう。
期間は2週間
ほとんどの人が日々多くのグルテン入り食品を口にしています。
そのため、最低限の効果を見極めるのには2週間が必要です。
発想を変えましょう
グルテンフリーの食生活を、グルテンの入ったものを「一切食べない」ことと捉えると、途端に道が険しくなります。
「グルテンフリーの食べ物を」「食べること」と捉え、どんな食べ物を「食べる」とよいかを考えましょう。
2週間後、自分の体を観察しましょう
2週間しっかりグルテンを絶ってみて、なんらか症状が改善されたり、あるいは「以前より体が軽くなった」「集中力が持続するようになった」などの変化を感じるようであれば、グルテンの含まれた食品が体にあっていなかったと考えられます。
引き続き、グルテンフリーの食生活を続けると、さらに1ヶ月後、3ヶ月後…と、みるみるボディラインや心の状態もスッキリしていくでしょう。
ポイント5:まずは「食べない」のではなく「置き換えて、食べる」ことから始めましょう
グルテンの入った食べ物を、グルテンフリーのものに置き換えましょう
■主食
・パンをご飯に。…ダイエットを意識する場合は、白米にマンナン粒や玄米を混ぜる、あるい玄米にしましょう。
・ラーメンを、フォーやそば(十割そば)に。
・ピザ生地を、薄揚げに。
・パスタをしらたきに。
■おかず
・唐揚げ粉を、米粉に。
・カレーの小麦粉の代わりにスパイスを増やしてカレースープに。
・ハンバーグのつなぎをパン粉から片栗粉に。
■スイーツ
・ケーキやワッフルなど洋菓子から和菓子に。
…和菓子は、まんじゅうやきんつば・せんべいなどは避けましょう。
糖分に「麦芽糖」を使っているものもありますので、手作りするのが確実です。
ポイント6:グルテンフリーのポイントをおさえて、ぐっと効果を上げましょう
■食事についてのポイント
①野菜をたっぷり摂りましょう。…とくに朝は酵素たっぷりの生野菜、昼・夜は、体を温める温野菜や煮物にします。
②魚をたっぷり摂りましょう。…グルテンフリーでダイエット効果を上げる場合、肉は脂質が多いため、魚でタンパク質をしっかり補うのがおすすめです。
③大豆製品を活用しましょう。…食事に豆腐料理をプラスするだけで腹持ちや満足度があがります。
また、豆腐やおからはグルテンフリーメニューを作る際に大活躍します。
■2週間で心がけると効果がアップする3つのこと
①飲み物は常温~温かい「水」を中心に。
②間食で食べるものにはグルテンの入ったものが多いため、食事だけではなく間食の内容にも気をつけましょう。
③軽い運動を取り入れましょう。ウォーキングやヨガは自律神経のバランスを取れるためおすすめです。
さてさて今回ご紹介いたしました、グルテンフリーでボディラインも心もスッキリする6つのポイントはいかがでしたか?ここでは、いつもの食生活を基準に手軽に始められる方法をご紹介いたしましたが、最近ではパンやパスタ、麺など幅広く「グルテンフリー」の商品が揃っています。
それらをうまく活用すれば、よりストレスを感じることなくグルテンフリーが実践できるでしょう。
まずは2週間チャレンジしてみて、体も心もすっきりさせてみましょう。